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アタシの生まれ故郷は朱立村っていうド田舎。
都会に住んでた両親がアタシが生まれる前に移住してきたんだって。
両親はここでお花を造る仕事をしてた。
親戚の集まりで都会に出る時、アタシは両親の育てた花をブーケにして従姉妹達にプレゼントしてたの。
ブーケの花言葉やちょっとした植物の知識を話すと従姉妹達はウットリした目でアタシを見たわ。
だからね、アタシはこんなド田舎も両親の仕事も結構気に入ってたんだ。
だけど最近のアタシ、お花を見るのも嫌になっちゃったのよ。
都会に染まりすぎたのかしらね?
まぁ生活には特に支障もないし、今はとにかくお仕事頑張んなきゃ。
死んじゃったあの子に申し訳が立たないもの。